プロジェクト実績

案件名:

4 Way Shuttle & Agv robot Smart Warehouse Project

納入先 :

Ajinomoto Thailand (Rosdee)

設置場所 :

Saraburi, Thailand

ステータス:

2026年8月 稼働開始

パレット種別

Close face / 1.0mx1.2m

格納能力

About 6,000 location

シャトルカー台数

12 台数 (2 Lift)

システム形式

4 Way Shuttle
& AGV LMR Robot

最大積載重量

1 トン
(パレット重量含む)

➜ AEI Solution は、味の素(RosDee)様の倉庫開発プロジェクトにおいて、初期のレイアウトデザイン・倉庫設計からシステム設置・施工に至る全工程に携わらせていただきました。本プロジェクトにおける最大のテーマは、「ゼロからの新規建設ではなく、既存システムを最大限に活かし、最新技術とシームレスに融合させること」でした。従来、お客様の倉庫は「2ウェイシャトル(Two-Way Shuttle)」と「ドライブインラック(Drive-in Rack)」を組み合わせた半自動(Semi-Auto)システムであり、主に製品・完成品(FG: Finished Goods)を保管されていました。AEI Solutionは、この既存設備を基盤として有効活用しながら、先進の自動化技術を組み込むことで、最高度の稼働効率を誇る「完全自動化倉庫(Fully Automated ASRS)」への円滑な移行を実現いたしました。

お客様が求められていたのは、単なる保管能力の拡張にとどまりません。将来的な拡張性まで見据えた「倉庫全体の完全自動化(フルオートメーション)」の実現でした。特に最重要視された要件は、「倉庫内におけるフォークリフト走行の完全廃止」です。生産ラインから完成品(FG)の搬送工程に至るまで徹底した省人化を図るとともに、空パレットの手作業による投入工程も排除することが求められました。さらに、新設計エリア全体が既存の半自動(Semi-Auto)システムと完全に連携し、2系統の生産ラインからの同時入庫にスムーズに対応できる高度なシステム設計を実現いたしました。

➜【私たちが提案したソリューションの核心は、「既存システムを全面撤去する」ことではなく、「お客様が保有する既存資産を最大限に活かす」ことです。限られた既存スペース内で、新たな自動化システム(フルオートメーション)をシームレスに連動させる以下の設計アプローチを採用しました。

  • 4ウェイシャトル+AGV LMR」による高密度保管システムの構築 大規模な建屋工事や基礎改修を行うことなく、既存の倉庫エリアに導入。天井高8メートル未満という物理的制約がありながらも、2つの生産ラインからの製品を合計6,000ロケーション以上格納できる高密度保管を実現しました。
  • AGV(LMR)6台による搬送工程の完全無人化 潜り込み式搬送ロボット(LMR: Latent Mobile Robot)を6台導入。パレタイザ(パレット積付機)およびストレッチ包装機からパレットを直接受け取り、保管システムへ自動搬送します。これにより、人手やフォークリフトによる運搬作業を完全に排除しました。
  • 高強度パレットの採用とシステム統合 1パレットあたり1トン以上の荷重に耐えうる高強度の「クローズドフェイス・パレット(Closed-face Pallet)」を採用。また、新たな動きがお客様の既存の半自動(Semi-Auto)システムと完全に連動するよう、全体のマッピングと運用フローを再設計・統合しました。
  • シャトルロボット12台+リフト2基による高速入出庫 保管効率の向上だけでなく、24時間連続稼働する生産ラインのペースに合わせた、迅速で正確な入出庫(保管・ピッキング)を実現しました。本プロジェクトにおいて4ウェイシャトルを中核に据えた最大の理由は、長年使用されてきた既存建屋の「構造および天井高の制限」という課題をクリアするためです。4ウェイシャトルは建屋の構造変更を行うことなく既存の床面に設置可能なため、短工期での導入に最適です。さらに、将来的なレイアウト変更にも柔軟に対応できる(拡張性が高い)点が、今回の要件に最も合致するベストソリューションでした。

本プロジェクトにおける真の挑戦は、マテハン機器の選定やレイアウト設計にとどまりません。最大の難関は、「一刻も止まることのない24時間連続稼働の生産ラインに対し、WES(倉庫実行システム)およびRCS(ロボット制御システム)をいかにシームレスに統合するか」にありました。

お客様の生産ラインは24時間365日稼働しており、常に製品の入出庫が発生するため、システム全体を停止してフルスケールテストを行う期間を確保することが不可能でした。そのため、機器制御と倉庫内運用を統合管理するWESとRCSの連携には、極めて高度で緻密なシステム設計が求められました。

さらに、プロジェクト全体を「3ヶ月以内」で完工させるという厳格な工期制限のもと、生産ラインへの影響を皆無にするため、ハードウェア構築とソフトウェア開発を初期段階から完全に並行処理する厳密な工程管理を実施いたしました。

【多様な荷姿への対応とWESによるリアルタイム最適制御】

もう一つの大きなハードルは、多様な荷高の保管(保管対象となる製品の荷高・サイズが多岐にわたること)と、出荷・製造パターンにともなう複雑な出庫条件でした。

AEI Solutionは、システム全体の「ブレイン(頭脳)」としてWESを位置づけ、全自動化オペレーションを構築いたしました。WESがリアルタイムで各シャトルロボットおよびAGVのタスク・配車スケジュールを最適化し、貨物のサイズや条件に応じた最適な保管ロケーションを自動割り当てします。

これにより、既存の半自動システムと新規自動化システムが高度に同期したオペレーションを実現。生産ラインの停止リスクを極限までゼロに抑え込み、お客様の期待を超える高効率な保管・搬送パフォーマンスを達成いたしました。

「優れた設計とは、すべてを最新技術へ置き換えることではない。
残すべき価値を見極め、それをいかに進化させるかである。」

➜ AEI Solutionにとって、味の素様のプロジェクトは、「既存設備を解体・撤去することから始めるのではなく、「新旧のシステムをいかにシームレスに融合させるか」という問いからスタートする」という当社の設計思想を立証する重要な機会となりました。当社のエンジニアチームは、一刻も止まることのない実際の生産ラインの現場運用を詳細に調査・分析した上で、設置スペース・天井高の制限および複雑な保管条件のすべてをクリアする「4ウェイシャトル+AGV(LMR)」システムを構築。さらに、WES(倉庫実行システム)を全体制御の司令塔として位置づけることで、味の素様が目指した「フルオートメーション(完全自動化)倉庫」の実現を強力に後押しいたしました。